戦いの記憶・FMCアドカレ2020
- 2020/12/06
- 00:00
本記事は、FMC Advent Calendar 2020の第6日目の記事です。

昨日はうえしゅうさんの試技でした。
明日はにこたまさんの試技です。
こんにちは。タニシという者です。FMCはあまりやっていませんが、せっかく年一度のFMC祭りであるということで参加させていただきました。ちなみに3×3ではRoux methodという解法を嗜んでおります。残念ながら、今回の試技でそれを活かすことはできませんでしたが…。
さて、それでは早速本題に入っていきます。
Scramble:R' U' F R2 U R2 U F2 L2 D' R2 U B2 U' L' U F' L R2 D' F' L' R D' R' U' F
Block Building~F2L-1
EO直しとかやってみようかなと思いましたが自分の持っている知識だけでは無理そうだったので素直にBBスタート。
F2 L'で1×2×2ができますがその前にD' R' Dを入れることで2×2×2を作ることに成功しました。
するとイイ感じに白赤青の1×2×2が作れそうな位置にありました。
R F2 Rで先の塊と合わせ、2×2×3ができました。しかも、白緑エッジも運よく正しい位置にあります。これは少し工夫すればすぐF2L-1ができるのではないか?と思い、眺めると2×2×3を作るときの2手目の後にD'を挿むことで実現しました。あとはこれをスロットインするだけです。D2 R' D R、そして分岐としてD R' D2 Rも用意しました。
D' R' D F2 L' // 2×2×2
R F2 D' R D2 R' D R// F2L-1 …①
または、分岐としてR F2 D' R D R' D2 R …②
出だしは良好でした。そう、出だしだけは…。
Skeleton1 ~過ち~
まず先に懺悔しておきます。巷には「エッジインサート」なるものがあると聞き、それをやろうと企んでいました。聞いただけでできるようになれば人生苦労なんてしません。無理でした。というか、ほんのすこーしだけ知っているEOを無理だと諦めていたはずなのになぜこっちはできると思ったのかコレガワカラナイ。全く勉強していないテストほど自信満々になるアレですかね?まぁとにかく、ここからしばらくは私の愚かな過ちをお楽しみください。
F2L-1まで来れました。更にちょこちょこやっていきます。あとで直すとして、このままだと見にくいのでまずはz2してみます。
何を血迷ったか、①ではなく②の方から探索を開始しました。
ある程度パーツを揃えるため、まずR回した後にUかU2かU'に分岐させてさらにその先も分岐させ…。①のほうはどうだろうかとこっちも探索して…。泥沼にズブズブとハマっている感覚を覚えました。そして②からR U' R' F' U' F U2とすることで3e5cに持ちこみました。z2させているので、もとに戻すとL' D' L' F' D' F D2ですね。
L' D' L' F' D' F D2// 3e5c
つまりSkeleton(だと思ってたもの)は、
D' R' D F2 L' R F2 D' R D R' D2 R L' D' L' F' D' F D2// Skeleton(大嘘)
となります。ここにエッジのコミュテータをインサートして…あれ、中層のキャンセルしなくね?そもそもエッジインサートってそういうことじゃなくね?どうしよう…とまごまごしているうちに60分経過。WCAレギュレーションではDNFです。対あり。
Solution for WCA regulation: DNF
ということでアドカレ6日目終わりです!お疲れさまでした!!

ちなみに世界一面白いアクションゲームのSEKIRO: SHADOWS DIE TWICEは10月末に大型アプデが入ったうえにお求めやすい価格のGAME OF THE YEAR EDITION(4800円+税)も好評発売中!FMCに疲れたら、SEKIROのスタイリッシュなアクションで気分を晴らそう!!
…哀れなキュービストの、最期の願いじゃ 儂はこのFMCを、完走せねばならぬ…
こんな終わり方したら全方位からSHINOBI EXECUTIONされますし、自分の持っている知識でもそれなりの記録が出る可能性はあります。延長戦、突入です。
Skeleton2
さて、デカビタをグイっと飲んだところで喉と頭を冷やし、自分の持っている道具を使ってゴールを目指します。つまり、まずはCPのみが残っている状態を見つけます。しかしそのような状態は回せど回せど見つかりません。仕方ない、アレを使いましょう。
ここでNISS。
ということで①をスイッチしたものを探索します。先ほどと同じように、以降はz2した状態で書いていきます。
とはいえスイッチしたからと言って簡単に求まるわけではありません。こちらも最初はF'だとしてその次はU'かU2か、などの幾通りもの分岐が存在します。
う~ん、ダメです。エッジが言うことを聞いてくれません。気づけば90分以上が経過していました。もうだめかと思われたその刹那、天からの啓示が舞い降りてきました。

「迷える人の子よ、スレッジハンマーをせよ」
そうだ、まだその手があった。スレッジハンマーを手に、先ほど通ってきた道の再捜索を開始しました。スレッジハンマーで脇道の固い岩を壊しながら進み、遂にルートを発見しました。
F' U2 F U R U' Rと回した後、スレッジハンマーを回してUFとFRのEOを直し、R U2 R' でFRを揃えると、U面のエッジも全て揃っています。スレッジハンマー1手目がその前の1手と合わせてR2になるのも美味しい。z2しているので正しくは、F' D2 F D L D' L2 F L F' L D2 L'です。残ったコーナーも、5cなので妥協点でしょう。3cは見つかりませんでした。
(F' D2 F D L D' L2 F L F' L D2 L')// 5c
つまり全体としては、
D' R' D F2 L' R F2 D' R D2 R' D R L D2 L' F L' F' L2 D L' D' F' D2 F// 5c
ちなみに()表記を使うといかにもFMCやってるって感じがして好きです。
Insert
さて、無事Skeletonも出来たということで最後の大仕事、インサートをしていきます。5cなので付箋を5枚用意しました。ちなみにですが私が使っている付箋はココフセンカードという付箋です。昔から愛用しており、ペンケースの中でバラバラになりがちな複数の付箋をスタイリッシュに纏められるオススメの一品です。
当たり前ですがインサートはコミュテータを2つ、です。5-cycleとかいう奴は知りません。付箋をペタペタペタミンクスと貼っていき、インターチェンジャボゥになる場所を探っていきます。
以下では説明をしやすくするため画像のように付箋に番号を振って見ていきます。

z2したあとUBLにあるコーナーに①を、以降はそれに追うように②、③…と貼っていきます。貼り方は完全に気分です。
まず5手目のL'を回した後に①、④、⑤がインターチェンジャボゥになります。
ここでのコミュテータは、[R' B R,F2] = R' B R F2 R' B' R F2です。
しかし、これはキャンセルを発生させられません。却下です。
次に9手目、Rを回した後に②、③、④がインターチェンジャボゥになります。
これを処理するコミュテータは、[R',D' L' D] = R' D' L' D R D' L D
ここにインサートすると、
- D' R (R' D' L' D R D' L D) D2 R' -
↓
- D2 L' D R D' L D' R' -
なんか結構キャンセルした!!!!

まさに宇宙の神秘に見えたかのような感覚でした。私のキューブライフではこれまでに2回、このような感覚になったことがあります。1回目は初めてキューブを揃えられたとき。2回目は、初めてBLDを成功させられたとき。FMCでコミュテータのインサートをしたことはこれまでにも無いわけではありませんでしたが、なんかイイ感じになったのはこれが初めてです。
興奮冷めやらぬまま、残りのコーナーのインサート先も探っていきます。
すると20手目のL2を回した後に残りの①、④、⑤がインターチェンジャボゥになります。
コミュテータは、[L' F L,B] = L' F L B L' F' L B'
こちらは最初だけがキャンセルされます。人生簡単にはいきません。まぁ1手でもキャンセルできたのでヨシ!
Solution
D' R' D F2 L' // 2×2×2
R F2 D' 𓄿 R D2 R' D R// F2L-1
L D2 L' F L' F' L2 𓍯 D L' D' F' D2 F// 5c
𓄿=[R',D' L' D]
𓍯=[L' F L,B]
D' R' D F2 L' R F2 D2 L D R D' L' D' R' D R L D2 L' F L' F' L F L B' L' F' L B D L' D' F' D2 F
(37moves)
対戦ありがとうございました!!!
完走した感想
時間制限もガン無視していたので(完走までに2時間40分もかかりました。かけすぎちゃうか?)、できることはやったと思います。インサートが成功してキャンセルできた時がたまらなく爽快でした。そして、37手は多分人生のPBです。どうでもいいですが、私の好きなロシアの航空機にはその番号に37が振られています。どこか運命を感じますね。
冒頭でも申し上げた通り、FMCはやり方をちょろっと知っているだけで私の管轄外の競技ですが、たまにはいいものだなと感じました。まぁマジメに取り組もうと思ったら時間内に間に合う練習などもせにゃならんのですが、どうにも昔から一度取り組み始めた問題はいくら時間をかけようとも集中力が続く限り、満足いくまで思考する癖がありまして…。
他の競技者の方の記事を拝見すると大体皆さん60分で完走しているっぽく、申し訳なさもありますが…兎にも角にも、完走することに意味があると自分を納得させることにします。そして、こんな駄文を最後まで読んでくれてありがとうございました。

昨日はうえしゅうさんの試技でした。
明日はにこたまさんの試技です。
こんにちは。タニシという者です。FMCはあまりやっていませんが、せっかく年一度のFMC祭りであるということで参加させていただきました。ちなみに3×3ではRoux methodという解法を嗜んでおります。残念ながら、今回の試技でそれを活かすことはできませんでしたが…。
さて、それでは早速本題に入っていきます。
Scramble:R' U' F R2 U R2 U F2 L2 D' R2 U B2 U' L' U F' L R2 D' F' L' R D' R' U' F
Block Building~F2L-1
EO直しとかやってみようかなと思いましたが自分の持っている知識だけでは無理そうだったので素直にBBスタート。
F2 L'で1×2×2ができますがその前にD' R' Dを入れることで2×2×2を作ることに成功しました。
するとイイ感じに白赤青の1×2×2が作れそうな位置にありました。
R F2 Rで先の塊と合わせ、2×2×3ができました。しかも、白緑エッジも運よく正しい位置にあります。これは少し工夫すればすぐF2L-1ができるのではないか?と思い、眺めると2×2×3を作るときの2手目の後にD'を挿むことで実現しました。あとはこれをスロットインするだけです。D2 R' D R、そして分岐としてD R' D2 Rも用意しました。
D' R' D F2 L' // 2×2×2
R F2 D' R D2 R' D R// F2L-1 …①
または、分岐としてR F2 D' R D R' D2 R …②
出だしは良好でした。そう、出だしだけは…。
Skeleton1 ~過ち~
まず先に懺悔しておきます。巷には「エッジインサート」なるものがあると聞き、それをやろうと企んでいました。聞いただけでできるようになれば人生苦労なんてしません。無理でした。というか、ほんのすこーしだけ知っているEOを無理だと諦めていたはずなのになぜこっちはできると思ったのかコレガワカラナイ。全く勉強していないテストほど自信満々になるアレですかね?まぁとにかく、ここからしばらくは私の愚かな過ちをお楽しみください。
F2L-1まで来れました。更にちょこちょこやっていきます。あとで直すとして、このままだと見にくいのでまずはz2してみます。
何を血迷ったか、①ではなく②の方から探索を開始しました。
ある程度パーツを揃えるため、まずR回した後にUかU2かU'に分岐させてさらにその先も分岐させ…。①のほうはどうだろうかとこっちも探索して…。泥沼にズブズブとハマっている感覚を覚えました。そして②からR U' R' F' U' F U2とすることで3e5cに持ちこみました。z2させているので、もとに戻すとL' D' L' F' D' F D2ですね。
L' D' L' F' D' F D2// 3e5c
つまりSkeleton(だと思ってたもの)は、
D' R' D F2 L' R F2 D' R D R' D2 R L' D' L' F' D' F D2// Skeleton(大嘘)
となります。ここにエッジのコミュテータをインサートして…あれ、中層のキャンセルしなくね?そもそもエッジインサートってそういうことじゃなくね?どうしよう…とまごまごしているうちに60分経過。WCAレギュレーションではDNFです。対あり。
Solution for WCA regulation: DNF
ということでアドカレ6日目終わりです!お疲れさまでした!!

ちなみに世界一面白いアクションゲームのSEKIRO: SHADOWS DIE TWICEは10月末に大型アプデが入ったうえにお求めやすい価格のGAME OF THE YEAR EDITION(4800円+税)も好評発売中!FMCに疲れたら、SEKIROのスタイリッシュなアクションで気分を晴らそう!!
…哀れなキュービストの、最期の願いじゃ 儂はこのFMCを、完走せねばならぬ…
こんな終わり方したら全方位からSHINOBI EXECUTIONされますし、自分の持っている知識でもそれなりの記録が出る可能性はあります。延長戦、突入です。
Skeleton2
さて、デカビタをグイっと飲んだところで喉と頭を冷やし、自分の持っている道具を使ってゴールを目指します。つまり、まずはCPのみが残っている状態を見つけます。しかしそのような状態は回せど回せど見つかりません。仕方ない、アレを使いましょう。
ここでNISS。
ということで①をスイッチしたものを探索します。先ほどと同じように、以降はz2した状態で書いていきます。
とはいえスイッチしたからと言って簡単に求まるわけではありません。こちらも最初はF'だとしてその次はU'かU2か、などの幾通りもの分岐が存在します。
う~ん、ダメです。エッジが言うことを聞いてくれません。気づけば90分以上が経過していました。もうだめかと思われたその刹那、天からの啓示が舞い降りてきました。

「迷える人の子よ、スレッジハンマーをせよ」
そうだ、まだその手があった。スレッジハンマーを手に、先ほど通ってきた道の再捜索を開始しました。スレッジハンマーで脇道の固い岩を壊しながら進み、遂にルートを発見しました。
F' U2 F U R U' Rと回した後、スレッジハンマーを回してUFとFRのEOを直し、R U2 R' でFRを揃えると、U面のエッジも全て揃っています。スレッジハンマー1手目がその前の1手と合わせてR2になるのも美味しい。z2しているので正しくは、F' D2 F D L D' L2 F L F' L D2 L'です。残ったコーナーも、5cなので妥協点でしょう。3cは見つかりませんでした。
(F' D2 F D L D' L2 F L F' L D2 L')// 5c
つまり全体としては、
D' R' D F2 L' R F2 D' R D2 R' D R L D2 L' F L' F' L2 D L' D' F' D2 F// 5c
ちなみに()表記を使うといかにもFMCやってるって感じがして好きです。
Insert
さて、無事Skeletonも出来たということで最後の大仕事、インサートをしていきます。5cなので付箋を5枚用意しました。ちなみにですが私が使っている付箋はココフセンカードという付箋です。昔から愛用しており、ペンケースの中でバラバラになりがちな複数の付箋をスタイリッシュに纏められるオススメの一品です。
当たり前ですがインサートはコミュテータを2つ、です。5-cycleとかいう奴は知りません。付箋をペタペタペタミンクスと貼っていき、インターチェンジャボゥになる場所を探っていきます。
以下では説明をしやすくするため画像のように付箋に番号を振って見ていきます。

z2したあとUBLにあるコーナーに①を、以降はそれに追うように②、③…と貼っていきます。貼り方は完全に気分です。
まず5手目のL'を回した後に①、④、⑤がインターチェンジャボゥになります。
ここでのコミュテータは、[R' B R,F2] = R' B R F2 R' B' R F2です。
しかし、これはキャンセルを発生させられません。却下です。
次に9手目、Rを回した後に②、③、④がインターチェンジャボゥになります。
これを処理するコミュテータは、[R',D' L' D] = R' D' L' D R D' L D
ここにインサートすると、
- D' R (R' D' L' D R D' L D) D2 R' -
↓
- D2 L' D R D' L D' R' -
なんか結構キャンセルした!!!!

まさに宇宙の神秘に見えたかのような感覚でした。私のキューブライフではこれまでに2回、このような感覚になったことがあります。1回目は初めてキューブを揃えられたとき。2回目は、初めてBLDを成功させられたとき。FMCでコミュテータのインサートをしたことはこれまでにも無いわけではありませんでしたが、なんかイイ感じになったのはこれが初めてです。
興奮冷めやらぬまま、残りのコーナーのインサート先も探っていきます。
すると20手目のL2を回した後に残りの①、④、⑤がインターチェンジャボゥになります。
コミュテータは、[L' F L,B] = L' F L B L' F' L B'
こちらは最初だけがキャンセルされます。人生簡単にはいきません。まぁ1手でもキャンセルできたのでヨシ!
Solution
D' R' D F2 L' // 2×2×2
R F2 D' 𓄿 R D2 R' D R// F2L-1
L D2 L' F L' F' L2 𓍯 D L' D' F' D2 F// 5c
𓄿=[R',D' L' D]
𓍯=[L' F L,B]
D' R' D F2 L' R F2 D2 L D R D' L' D' R' D R L D2 L' F L' F' L F L B' L' F' L B D L' D' F' D2 F
(37moves)
対戦ありがとうございました!!!
完走した感想
時間制限もガン無視していたので(完走までに2時間40分もかかりました。かけすぎちゃうか?)、できることはやったと思います。インサートが成功してキャンセルできた時がたまらなく爽快でした。そして、37手は多分人生のPBです。どうでもいいですが、私の好きなロシアの航空機にはその番号に37が振られています。どこか運命を感じますね。
冒頭でも申し上げた通り、FMCはやり方をちょろっと知っているだけで私の管轄外の競技ですが、たまにはいいものだなと感じました。まぁマジメに取り組もうと思ったら時間内に間に合う練習などもせにゃならんのですが、どうにも昔から一度取り組み始めた問題はいくら時間をかけようとも集中力が続く限り、満足いくまで思考する癖がありまして…。
他の競技者の方の記事を拝見すると大体皆さん60分で完走しているっぽく、申し訳なさもありますが…兎にも角にも、完走することに意味があると自分を納得させることにします。そして、こんな駄文を最後まで読んでくれてありがとうございました。
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