本記事は、
Speedcubing Advent Calendar 2021 の20日目の記事である「FB100本ノック」として執筆された記事群のひとつです。
「FB100本ノック ハブ」は
こちら からどうぞ。
Rouxerを増やすにはどうすればよいでしょうか。
第一に解説コンテンツの充実が必要です。そしてもうひとつ方法があり、ただRouxerがRouxerとして活動するだけで布教になり得ると考えています。しかし、Rouxで人を魅了するには、魅了するだけの要素がそのソルブには必要です。
ゆえに私は、私自身のソルブは早く、速く、そして美しくあるべきだと考えています。残念ながら理想に実力があまり伴っていないのが現状ではありますが。
無駄話に付き合ってくださりありがとうございました。それではFB100本ノック 第4部、ついにラストスパートです。
76. F2 U' L2 U' L2 F2 D B2 U L2 F2 U' B' R' B U2 L R D' L R2
solution: x R F' U' r B (橙) 着眼点 ・橙センターと橙白エッジがくっついている ・橙青エッジと橙青白コーナーがくっついている 解説 x //橙センターと橙白エッジが正しい位置になるように持ち替えた R F' //スクエアを作った U' r //LB側ペアを作った B //LB側ペアを揃えた コメント:スクエアを作るだけなら1手目のRは不要ですが、後のLB側ペアの作成を簡単にする目的で回しています。余談ですが、SBもスムーズで簡単に作れる良いスクランブルです。
77. U2 B2 R2 B' R2 B L2 B' L F U R D F' D R2 B2 L'
solution: x2 R' U2 F' D' U' F' (黄-橙) 着眼点 ・橙センターと橙青エッジがくっついている ・橙緑エッジと橙緑黄コーナーがくっついている 解説 x2 //橙センターと橙青エッジが正しい位置になるように持ち替えた R' U2 //DLとDLBをくっつけた F' D' //スクエアを作った U' F' //LF側ペアを揃えた コメント:D面色黄ですが、ヒントが多いためFBが見つけやすいスクランブルでした。ただ、D面色白で効率的なFBが見つけられなかったという消極的選択でもあります。
78. F' B2 R D' B2 D L2 B' F2 U2 L F2 D2 R' F2 R2 B2 U
solution: x M B2 D' U' R U R' D' B (橙) 着眼点 ・橙センターと橙青エッジがくっついている ・橙緑エッジと橙緑白コーナーを1手でくっつけられる 解説 x //橙センターと橙青エッジが正しい位置になるように持ち替えた M //LB側ペアを作った B2 D' U' R U R' //DLとDFLをくっつけた D' //スクエアを作った B //LB側ペアを揃えた コメント:LB側ペアを崩さないようにDLとDFLをくっつけるために少し遠回りをしています。
79. L F2 R2 L2 F' L' F2 D' F2 B2 R F2 U2 B2 L2 D2 L' U2 L
solution: y2 R' U R U' B D' r' F (赤) 着眼点 ・赤白エッジと赤青白コーナーがくっついている ・赤緑エッジと赤緑白コーナーを1手でくっつけられる 解説 y2 //赤センターが正しい位置になるように持ち替えた R' U R //LF側ペアを作った U' B //LセンターとLBをくっつけた D' //スクエアを作った r' F //LF側ペアを揃えた コメント:LF側ペアを作り、それを崩さないようにしつつLBをLセンターとくっつけることに注意した回し方をしています。
80. B L' D2 L U' L2 F R D R2 U F2 L2 D F2 D' F2 R2 U2 F2 R'
solution: z' R2 U r' u' R' U' F2 (橙) 着眼点 ・橙白エッジと橙緑白コーナーがくっついている ・橙センターと橙緑エッジを1手でくっつけられる 解説 z' //橙白エッジと橙緑白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた R2 //LセンターとLBをくっつけた U r' u' //スクエアを作った R' U' //LF側ペアを作った F2 //LF側ペアを揃えた コメント:2手目のUはスクエア作成には必要ありませんが、後半のFL側ペアの作成、処理を効率的にするために回しています。
81. D2 B2 F' L2 F' U2 R2 U2 B2 L2 F' L U2 F' L' B2 R2 D L2 D2
solution: y2 x U R U' r' B R u' R u (赤) 着眼点 ・赤白エッジと赤緑白コーナーがくっついている ・赤センターと赤白エッジがくっついている 解説 y2 x //赤白エッジと赤緑白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた U R U' r' //LB側ペアを作った B //スクエアを作った(LB側ペアを揃えた) R u' R //LセンターとLFをくっつけた u //finish コメント:前半でスクエアを作成していますが全体的には1x1x3を作るタイプといえます。また、1x1x3を作るタイプでもセンターとLFを最後にくっつけている、少し特殊な場合でもあります。
82. D' L2 B L U' D' R B D2 B2 D2 B2 R' L2 B2 R U2 B2 D2 L' U
solution: y2 x' U D' r F' U' B' r B' (赤) 着眼点 ・赤センターと赤白エッジを1手でくっつけられる ・赤緑エッジと赤緑白コーナーを1手でくっつけられる 解説 y2 x' //赤センターが正しい位置になるように持ち替えた U D' //LセンターとDLをくっつけた r //LF側ペアを作った F' //スクエアを作った U' //LB側ペアを作った B' r B' //LB側ペアを揃えた コメント:一見してバラバラに思えるスクランブルですが、着眼点にある事を見つけられれば方針も見えてくることでしょう。
83. D' L F' L' U2 R2 D' L2 F2 D2 F' R2 F' L2 B2 L2 U2 D L
solution: z U R' r2 u' R2 r F (緑) 別解1: y' R F' U R U' D2 F2 (青) 別解2: x U R2 F U R2 D' r' F (橙) 着眼点 ・緑白エッジと緑赤白コーナーがくっついている 解説 z //緑白エッジと緑赤白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた U R' //LセンターとLBをくっつけた r2 u' //スクエアを作った R2 //LF側ペアを作った r F //LF側を揃えた コメント:ヒントが多く、どの色で作ろうか迷ってしまうスクランブルでした。別解のように青や橙で作っても良いでしょう。
84. R2 B D2 B' U2 R2 F' D2 R2 U2 F R F U F' D B2 U' R2 U'
solution: x U S' R2 D' M2 D' (緑) 別解1: x R' r' D' r' F U2 r B' (橙) 別解2: y x' M U2 r F' R2 B' (黄-緑) 着眼点 ・緑センター、緑橙エッジ、緑赤エッジを1手でくっつけられる ・緑橙白コーナーと緑赤白コーナーの向きが正しく並んでいる 解説 x //緑橙エッジと緑赤エッジが正しい位置になるように持ち替えた U S' //LセンターとLF、LBをくっつけた R2 D' M2 //1x1x3を作った D' //finish コメント:センターを動かしてまずE列の1x1x3を作ります。DL、DFLとDLBの位置関係も利用しています。 別解1のように、「橙青エッジと橙青白コーナーを1手でくっつけられる」ことを利用して橙でFBを作ってみても良いかもしれません。
85. D' R' U R2 F' U F' R' U2 L2 D2 F2 U' F2 U B2 R2 F2 B2 U2
solution: x' z' f' U' r' D2 r' F (赤) 別解: y2 x' f' r' U F' D B (緑) 着眼点 ・赤緑エッジと赤緑白コーナーがくっついている ・赤白エッジと赤青白コーナーを1手でくっつけられる 解説 x' z' //赤青エッジが正しい位置になるように持ち替えた f' //LセンターとLBをくっつけた U' //DLとDLBをくっつけた r' D2 //スクエアを作った r' F //LF側ペアを揃えた コメント:solutionは、z2 U' F' L' D2 r' Fと同値です。L系の回転を避けるためにこのような表記をしています。着眼点から、LセンターとLBをくっつけた後にLB側にスクエアを作るという方針が立ちます。 別解も、着眼点の「緑赤エッジと緑赤白コーナーがくっついている」ことを利用しています。どちらの色でも問題ありません。
86. D' B' L2 B L2 U2 F D2 U2 F2 U2 F' L' B2 R U B D2 B L
solution: y2 z f' R' F' D2 U M2 F (赤) 着眼点 ・赤センターと赤青エッジを1手でくっつけられる 解説 y2 z //赤青エッジが正しい位置になるように持ち替えた f' //LセンターとLBをくっつけた R' F' //DLとDLBをくっつけた D2 //スクエアを作った U M2 //LF側ペアを作った F //LF側ペアを揃えた コメント:「青センターと青白エッジがくっついている」、「青白エッジと青赤白コーナーがくっついている」ことから青がまず候補となりましたが、それ以外のパーツを揃えるのが難しそうなので断念しました。赤FBを見つけるためのヒントとしては着眼点の内容のほか、「LセンターとLBをくっつけたのちにDLとDLBを2手でくっつけられる」ことが読めれば見えてきます。
87. D B2 R2 D' B D' L' U' F' U2 R' B2 L' F2 U2 B2 D2 L' U2 L F2
solution: y2 x' F r' F u R' U2 M U' F (緑) 着眼点 ・緑白エッジと緑赤白コーナーがくっついている 解説 y2 x' //緑白エッジと緑赤白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた F //LセンターとLBをくっつけた r' F u //スクエアを作った R' U2 M //LF側ペアを作った U' F //LF側ペアを揃えた コメント:8手目のU'はFB作成自体には関係ありませんが、ここでDRエッジを動かすことで後のSB作成を効率的に処理できるようにしています。
88. U2 B2 D2 B2 L2 D' B2 U' L2 F2 U2 B L' F D' F L' U' F' R2 B2
solution: B2 U' r' U' r u' R2 U' F (青) 着眼点 ・青白エッジと青橙白コーナーを1手でくっつけられる 解説 B2 //DLとDLBをくっつけた U' //LセンターとLBをくっつけた r' U' r u' //スクエアを作った R2 //LF側ペアを作った U' F //LF側ペアを揃えた コメント:センターを動かしてスクエアを作るタイプです。センターとくっつけるエッジのEOが正しくないときはr回転を利用します。また、8手目のU'はFBには直接関係ありませんが続く9手目のFでSBのDRエッジをRセンターとくっつけるために回しています。
89. B' R F2 R D2 R D2 L' F2 R' B2 R U F' D B2 U' R D2 B
solution: x' z2 F U2 R D2 R2 U2 B2 (赤) 着眼点 ・赤センターと赤緑エッジを1手でくっつけられる 解説 x' z2 //赤センターが正しい位置になるように持ち替えた F //LセンターとLFをくっつけた U2 //DLとDFLをくっつけた R D2 //スクエアを作った R2 U2 //LB側ペアを作った B2 //LB側ペアを揃えた コメント:赤FBの発見のヒントとして着眼点の内容のほか、「LセンターとLFをくっつけたのちにDLとDFLを1手でくっつけられる」ことがあります。
90. D2 B2 U F B' U R' U' F D2 L2 U' F2 U B2 D R2 F2 U B2 D'
solution: y R' D U' R2 U' M2 D (緑) 着眼点 ・緑センターに緑橙エッジと緑赤エッジがくっついている 解説 y //緑センター、緑橙エッジ、緑赤エッジが正しい位置になるように持ち替えた R' //DFLの向きを直した D //DFLを位置DLBにセットした U' R2 //DLBを位置DBRにセットした U' M2 //1x1x3を作った D //finish コメント:着眼点から、まず緑でFBを作ること、そしてその方針は1x1x3を作れば良いことが分かります。次に、DLとDLBはU面にあるのでDFLを先にセッティングしようと考えました。
91. F' B' D' L U R2 B' R' D' R2 D2 R' L' B2 L B2 U2 L B2 U2 F2
solution: y z' B2 r u U2 r' F (緑) 着眼点 ・緑橙エッジと緑橙白コーナーがくっついている ・緑センターと緑赤白コーナーを1手でくっつけられる 解説 y z' //緑白エッジが正しい位置になるように持ち替えた B2 //DLとDLBをくっつけた r u //スクエアを作った U2 r' F //LF側ペアを揃えた コメント:1つ目の着眼点からまず緑または橙でFBを作ることを考えます。ここで、2つ目の着眼点から緑の方が簡単そうだと判断しました。
92. B2 D L2 F L2 U2 R2 B' R2 D2 B R2 D2 L' D' R' B' D B' F'
solution: y' z2 r' D' r F2 r' B' (緑) 着眼点 ・緑橙エッジと緑橙白コーナーがくっついている 解説 y' z2 //緑センターが正しい位置になるように持ち替えた r' D' //LセンターとDLをくっつけた r //LB側ペアを作った F2 //スクエアを作った r' B' //LB側ペアを揃えた コメント:既にできているペアからFBの候補は緑または橙ですが、橙の方はスクエアを作った後のつながりが悪くなりそうであるため緑を選択しています。
93. B2 D2 R F R2 B D' B2 R F2 U2 L' B2 L' U2 D2 F' U2
solution: y2 x' u R U' R2 u' F' (赤) 着眼点 ・赤センターと赤白エッジがくっついている ・赤白エッジと赤青白コーナーがくっついている ・赤緑エッジと赤緑白コーナーを1手でくっつけられる 解説 y2 x' //赤センター、赤白エッジ、赤青白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた u R //LF側ペアを作った U' R2 //LセンターとLBをくっつけた u' //スクエアを作った F' //LF側ペアを揃えた コメント:センターを動かしてスクエアを作るタイプです。後半のLF側ペアの処理もスムーズに行えるような動きをしています。
94. B U R2 D2 U2 F' L2 B U2 F' U2 F L2 F' R' F D2 U B2 L U
solution: x2 z U R u' R2 r' F (緑) 着眼点 ・緑白エッジと緑赤白コーナーがくっついている ・緑センターと緑赤エッジを2手でくっつけられる 解説 x2 z //緑白エッジと緑赤白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた U R //LセンターとLBをくっつけた u' //スクエアを作った R2 //LF側ペアを作った r' F //LF側ペアを揃えた コメント:パッと見で赤も作りやすそうなスクランブルでしたが、後半のつながりの良さを考慮して緑を選択しました。
95. U' B D L2 D' R2 U2 B2 D' F2 B D2 R' F2 U' B' R D
solution: y F U R u' U F r' F (橙) 着眼点 ・橙白エッジと橙緑白コーナーがくっついている ・橙センターと橙緑エッジを2手でくっつけられる 解説 y //橙白エッジと橙緑白コーナーが正しい位置になるように持ち替えた F U R //LセンターとLBをくっつけた u' //スクエアを作った U //LF側ペアを作った F r' F //LF側ペアを揃えた コメント:1手目Fはスクエア作成自体には関係ありませんが、後半のLF側ペア作成をスムーズにする目的で回しています。
96. L B R2 U' F' R2 U2 R' D L2 F' U2 B U2 L2 F' R2 U2 L2 U2
solution: y' x' f' R' F D2 U' F' r B' (赤) 着眼点 ・赤緑エッジと赤緑白コーナーを1手でくっつけられる 解説 y' x' //コメントで述べるため省略 f' //LF側ペアを作った R' F //LB側ペアを作った D2 //LセンターとDLをくっつけた U' F' //スクエアを作った r B' //LB側ペアを揃えた コメント:本来、このsolutionはz2 U' L' F D2 U' F' r B'という書き方をするべきでした。solutionとの違いは、持ち替えと最初の2手です。やっていることは全く同じですが、OHでのソルブを想定してL系回転の使用を避けるためにこのような書き方をしています。両手ソルブであれば、z2 U' L'~という見方で良いでしょう。
97. L U F2 B' R B L' U' F2 R2 D' B2 L2 U' B2 U' B2 U2 B'
solution: x2 U' R U' R' D2 R2 F (橙) 着眼点 ・橙センターと橙緑エッジがくっついている 解説 x2 //橙センターと橙緑エッジが正しい位置になるように持ち替えた U' R U' R' //DLとDLBをくっつけた D2 //スクエアを作った R2 //LF側ペアを作った F //LF側ペアを揃えた コメント:後半のLF側ペアの作成を簡単にする目的で、最初をR U2 R'ではなくU' R U' R'と回しています。
98. B' L' D R B U F' L B D2 B2 D2 R2 U F2 L2 U F2 B2 L2
solution: x' D2 U R U' r' F' r B (橙) 着眼点 ・橙センターと橙白エッジを1手でくっつけられる 解説 x' //橙センターが正しい位置になるように持ち替えた D2 //LセンターとDLをくっつけた U R U' r' //LF側ペアを作った F' //スクエアを作った r //LB側ペアを作った B //LB側ペアを揃えた コメント:ヒントが少なく難しいスクランブルでしたが、LセンターとDLを1手でくっつけられるのが橙のみだったため橙を選択しました。
99. R2 F B R2 L U' F' R2 U' L2 U2 F2 L U2 F2 R' F2 L F2 B2 L
solution: z y F' U2 D R D2 R2 D' (緑) 別解: x2 F R' D2 R U2 R U' B (橙) 着眼点 ・緑センターと緑赤エッジがくっついている ・緑センターと緑橙エッジを1手でくっつけられる 解説 z y //緑センターと緑赤エッジが正しい位置になるように持ち替えた F' //LセンターとLFをくっつけた U2 D R //DLとDLBをくっつけた D2 R2 //1x1x3を作った D' //finish コメント:着眼点から、緑でFBを作ること、1x1x3を作るタイプであることを考えます。 また、「橙白エッジと橙青白コーナーがくっついている」、「橙センターと橙青エッジを1手でくっつけられる」、以上のことに注目して別解のように橙で作るのもアリです。
100. D2 F2 D R2 U B2 F2 U2 R2 U R2 D' B R F D' B2 F U' F'
solution: y' x' F2 U r' D' r' D' (青) 着眼点 ・青センターと青橙エッジがくっついている ・青白エッジと青赤白コーナーがくっついている 解説 y' x' //青センターと青橙エッジが正しい位置になるように持ち替えた F2 //LセンターとLFをくっつけた U r' D' //DLBを位置DFLにセットした r' //1x1x3を作った D' //finish コメント:着眼点から、まず青でFBを作ることが決まりますが、ここで考えることがあります。それは、「青センターと青橙エッジ、青白エッジと青赤白コーナー、どちらのペアを正しい位置になるように最初に持ち替えるべきか?」です。今回は前者を選択しましたが、後者のようなペアを選択した方が良いスクランブルも存在します。 以上でFB100本ノックはお終いです。ここまで長い道のりだったことでしょう。本当に、お疲れ様でした。
スポンサーサイト